屋根の工事費用は勾配(傾斜角度)によって変わる
投稿日:2019年5月14日 更新日:2025年3月31日
建築用語で傾斜のことを「勾配」と呼んでいます。ほとんどの方は屋根に傾斜がついているとイメージされると思います。屋根の傾斜は「屋根勾配」と呼びます。屋根勾配について意識される方はそういらっしゃらないかもしれません。
ですが、いざ屋根工事を行うとなると、実はこの屋根勾配がとても関わってきます。屋根勾配の違いで工事費用が変わることもあります。
こちらでは屋根勾配とはなにか、工事費用に影響する理由などを解説します。
1.屋根の勾配とは
屋根の傾斜角度は様々あり、勾配によって施工できる屋根も変わります。
屋根勾配はよく「寸」で表現されます。尺貫法はいまでこそ縁遠くなりましたが、建築業界ではまだまだ現役です。お住まいの図面を見ていただくといろんなところで尺貫法に触れることができます。
例えば畳のサイズは一畳910mm×1,820mmでして、これは3尺×6尺(1間)です。また、柱の間隔も3尺や6尺など尺貫法で設計されています(現在ではメートル法を採用する建物も増えています)。
少し脱線してしまいましたが、屋根勾配は水平に10寸に進んだ時の高さを表しています。10寸進んで2寸高くなるなら2寸勾配です。「寸」は1尺の1/10、30.303mmです。
屋根勾配は他にも「分数勾配」や「角度勾配」で表すことができます。一般的には尺貫法で表現されています。
2.屋根の勾配が見積にどう影響するか
日本住宅の屋根は3〜5寸が一般的です。きつくもなく、ゆるくもない勾配で理想と言えます。都市部だと最近では敷地が確保できないため、勾配がきつい屋根が増えています。
5寸勾配くらいなら問題ありませんが、それ以上となると屋根を工事するときに色々と影響してきます。6寸勾配以上だと「急勾配屋根」と見做され、屋根足場が必要です。
屋根足場とは屋根の上に設置する足場のことです。建物を囲う足場に追加して屋根足場を設けるため、通常よりも足場にかかる費用が高くなります。
また、屋根勾配がきつくなると足への負担が大きくなり施工にも影響が出てきます。一般的に緩勾配の屋根よりも急勾配の屋根の方が施工費も高くなる傾向です。
お見積もりを見たときに、「相場よりもなんで高くなるの?」と感じましたら、もしかすると屋根勾配が影響しているかもしれません。
屋根勾配の種類と特徴
屋根勾配は主にこちらの3つに分けられます。
・緩勾配:3寸勾配以下
・並勾配:3〜5寸勾配
・急勾配:6寸勾配以上
各屋根勾配の特徴はこちらになっています。
メリット | デメリット | |
緩勾配 |
・風の影響を受けにくい ・施工しやすい ・コストを抑えられる ・落雪が起きにくい ・屋根面積を小さくできる |
・水はけが悪い ・雨漏りにつながりやすい ・小屋裏の高さを確保できない ・対応しない屋根材がある ・汚れや落ち葉など汚れが溜まりやすい |
並勾配 |
・4寸勾配以上なら使用できる屋根材の制限がない ・雨漏りを起こしにくい ・一般的な屋根勾配なため、相場がわかりやすい |
・とくになし |
急勾配 |
・水はけがいい ・雨漏りを起こしにくい ・屋根に雪が積もりにくい ・小屋裏の高さを確保できる ・汚れにくく、美観性を保ちやすい |
・工事では屋根足場が必要 ・足場や施工にかかるコストが増える ・落雪のリスクがある ・風の影響を受けやすい ・屋根面積が大きくなる |
条件をクリアできるなら4〜5寸ほどの並勾配にすると屋根が安定します。
ですが、敷地や法律なども関わってきます。
どの屋根勾配を採用するにも、今後行うことになるメンテナンスを考えておくことが大切です。
屋根勾配を調べる方法
屋根勾配を調べる方法はこちらの2つです。
・図面を確認する
・屋根を直接測定する
屋根を測定して勾配を算出するには、角度や水平距離に対してどれくらい高くなるかを見ます。現在ではスマホのアプリでも計測できるようになりました。
ただし、屋根を直接測定するには屋根に登らなければなりません。屋根は非常に滑りやすく、体勢が不安定な状態になるためおすすめしません。
屋根勾配は図面にも記載されていますので、こちらでご確認ください。
図面は立面図や矩計図(建物を縦に割って断面を描いた図)に書いてあります。
各屋根材の対応勾配
屋根材 | 対応勾配 |
瓦屋根 | 4寸勾配以上 |
スレート(コロニアル・カラーベスト) | 3寸勾配または3.5寸勾配以上 |
ガルバリウム鋼板 | 2.5寸勾配以上 |
アスファルトシングル | 3.5寸勾配以上 |
瓦棒屋根 | 1.5寸勾配以上 |
立平葺き | 0.5寸勾配以上 |
各屋根材には対応する勾配が決まっています。上記の表は各屋根材の最低勾配です。
対応しない屋根材を選ぶと雨漏りを引き起こす原因となります。
4寸勾配以上ならどの屋根材にも対応できます。
2寸勾配以下の屋根は立平葺き一択となりますのでご注意ください(現在では瓦棒屋根から立平葺きに移行しています)。
屋根勾配の詳しいことはプロにおまかせください!
ここまで屋根勾配についてお伝えしてきました。屋根は見えにくいところにあること、尺貫法や勾配など専門的な知識が必要なことなどにより、わかりにくいことが多々あるかと思います。
すべてをご自身だけで解決するのは大変ですし、それなりに時間も要します。屋根勾配などお悩みのことがありましたら、ぜひプロにおまかせください。
亜久里工業は建物診断や見積もりを無料で実施しております。お客様のお住まいの屋根勾配や工事にかかる費用など詳しくお伝えさせていただきます。工事についてはお客様のご要望に沿って、ご期待に応えるプランをご提案させていただきます。
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