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ノンラジカル・コーティング

前節で劣化因子・ラジカルのお話をしました。
ラジカルは、顔料に含まれる酸化チタンという成分が外的要因によって変化して作られるものです。

ウルトラTopには、酸化チタンが含まれていません。
そのため、ウルトラTopの層ではラジカルが発生することがありません。
ラジカルが発生しない層で塗膜を保護することで、劣化の進行を限りなく遅くすることができます。

紫外線透過抑制効果

さらに、ウルトラTopには紫外線抑制効果があります。
写真はウルトラTopを塗装した層と未塗装の層での紫外線強度を比較したものです。

ウルトラTopを塗装した層は、紫外線を通しにくいため、上塗り材を紫外線によるダメージから防いでくれます。
ラジカルの発生を複合的に防ぎ、上塗り層の劣化を極限まで抑えてくれるのです。

高耐候性

促進耐候性試験という、人工的に屋外にさらした状態を再現できるテストでも効果が出ています。
試験後、従来の塗装工程では艶がなくなり、色あせが進んでいます。
しかし、ウルトラTopを塗布した層では大きな変化がありません。

ウルトラTopを塗ることで、耐用年数を上塗り材の耐用年数プラス10年まで伸ばすことが期待できます。

低汚染性

低汚染性を付加することができるのも特徴です。
ウルトラTopの塗膜は親水性（水になじみやすい性質）を持ちます。
そのため、表面に汚染物質が付着しても、雨が降ることで汚染物質と塗膜の間に水が入り込み、汚れを流れ落としてくれます。
防藻・防カビ性も持っているため、塗膜を保護するだけでなく、美しさを長期的に保つことも可能になるのです。

遮熱塗料への利用で効果アップ！

遮熱塗料にウルトラTopを塗装することで、遮熱機能の長期的な持続も期待できます。

一般的な遮熱塗料で黒を表現するときには、複合酸化物や混色を用います。
耐候性に優れたカーボンブラックは熱が発生しやすいため、遮熱塗料では用いることがありません。
そのため遮熱塗料は耐候性に課題があり、さらに混色によって作られた黒色は、紫外線に弱い色の顔料から退色していってしまいます。

遮熱塗料の上からウルトラTopを塗装することで、遮熱塗料特有の退色・変色を防ぎ、耐候性を維持することができます。
同時に遮熱性能もキープすることができるため、遮熱塗料とウルトラTopは極めて相性がいい組み合わせと言えるでしょう。